駆那の日記 〜黎明篇〜


8月△日

 竹流おにーちゃんのところのクランに入るために会いに行くことにしました。
 竹流おにーちゃんってのは、私がSKTでゴブリンやオークをいぢめていたときに、
エルフのおねーちゃんと一緒にレベル上げを手伝ってくれた優しいお兄ちゃんのことです。
 そして、竹流おにーちゃんと一緒に手伝ってくれたのが雪希菜おねーちゃん。
 同じエルフの先輩で、とっても綺麗で優しい人なんだ〜
 二人はとっても仲良しで、いつも一緒に居るの。
 私が「夫婦みたい」って言うと一瞬焦ったような表情をしたんだけど・・・
否定しなかったから私の中では夫婦に決定。
 だってねぇ・・・会話が夫婦漫才そのものなんだよ、あの二人。
 お互い言いたいことを言ってけなしあってても、ほんと息がぴったりなんだもん。
 ちょっぴり羨ましいけど、煽ると面白いんだ♪


8月×日

 今日はおにーちゃんとおねーちゃんとお散歩。
 エルフの森に居た私を二人が迎えに来てくれたの。
 ただ、おにーちゃんは人間だから、アラクネとかパンに襲われて一足先に逃げちゃった。
 ま、しかたないよね、こればっかりは。
 おにーちゃんは悪い人じゃないけど、森の秩序を守る精霊としては例外認めにくいし。
 そのあと、森を出たあたりでおにーちゃんと合流。
 ケントへ向かうことになった・・・はずだったんだけど、ケントへ行く途中の橋のところで
おにーちゃんたちの漫才が始まったの。
 魔法や武器をつかっておねーちゃんがおにーちゃんにつっこむから、私は橋の影で見守ってたの。
 そしたらおねーちゃんが私にも魔法を撃ってきたの・・・痛かったよぉ・・・くすん(;;)
 怖くなって竹流おにーちゃんに抱きついたら、さっきよりも強い魔法を撃ってきたの・・・

教訓:雪希菜おねーちゃんは嫉妬深い。

 だって、森を二人であるいてるとき

「あれは私のだからあげない」

 ってはっきり言ったくらいだし。
 私にとっておにーちゃんはおにーちゃんであって、
おにーちゃんじゃないおにーちゃんはおにーちゃんじゃないのに・・・・・・
 おねーちゃんっておにーちゃんのことになるとほんと怖くなるんだから・・・気をつけよっと。


9月○日

 今日はおにーちゃんたちの拠点であるウッドベックっていう村に初めて来たの。
 おねーちゃんは狩でいなかったからおにーちゃんと二人っきり(どきどき)
 おにーちゃんにおねーちゃんのことどう思ってるのか聞いてみたら当然のように

「カミさん(^^)」

 だって。
 やっぱり私が睨んだとおり二人はらぶらぶなのね〜♪
 というか、あれで夫婦じゃないと思うほうがおかしいよね。
 で、二人で色々とおねーちゃんのことでお話してたんだ。
 そしたらおねーちゃんが帰ってきたの。
 微笑んでるんだけど、なんかちょっと怖かったの・・・・・・
 それで、私たち二人を見るなり

「あんたたち〜〜人が忙しい隙に言いたいこといってくれたわね〜」

 って、表情を変えないで言ってくるの。
 前スケルトンに囲まれて死んじゃったことが何度もあったんだけど、
あのときのお姉ちゃんはそのときよりも怖かったの・・・
 私はおねーちゃんをおにーちゃんに任せて一足先に話せる島へ逃げたの。
 だけど私の頭の中に声が響いて

「ゾンビの姿でリネ一周ね」

 って・・・(涙
 けどけど、私も負けてばかりはいられない。
 おねーちゃんに、おにーちゃんとっちゃうよ?って言ったら

「好きにすれば〜 針五千本用意しておくから飲んでね(^^)」

 って・・・(真っ青)
 神様、私何か悪いことしたでしょうか・・・・・・(うるうる)

結論:おねーちゃんは普段は優しいけど、怒ると般若よりも怖くなる。

 しばらくおねーちゃんの近く歩けないよぉ・・・(;;)



>駆那
 ・・・ふう、これで今日の日記は終わりと。
 おねーちゃんも、すぐ人を攻撃するクセがなければ私の理想のエルフなんだけどなぁ・・・

「ふ〜ん・・・そういうこと言うのね・・・?」

 ・・・Σ( ̄□ ̄;)!!

(・・・まさか・・・)

 恐る恐る後ろを振り返ってみるとそこには・・・

「あなたが私のことどう思ってるのか、よ〜〜っくわかったわ」

 ・・・・がいた・・・・(涙)

「鬼・・・ねぇ・・・牛さんになりたいの?(微笑)」

「あうあう・・・・(||△||)」

 何で思ってることがわかるの・・・・(;;)

「それに、こんな日記まで書いて・・・・・」

ドゴォォォォォ〜〜〜〜ンッッッ!!

「きゃうあ〜〜」(←魔法直撃)

「さあ、どんなおしおきが良いかしら?(微笑)」

 ヴァラカスを超える最強の鬼が・・・
 おかーさん・・・先立つ私をお許しください・・・・(涙)

「だいじょうぶ、死んでもリスタートすればいいだけだから」

「いやぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜(絶叫)」

Fin?


注:
・この日記は実在のキャラ及び実際にあった出来事を元に構成したリプレイ日記ですが、
 とある方面の圧力諸事情によりフィクションということになっています。
・実際の駆那はこんなに幼くないですし、雪希菜さんもとても優しいお方です。
 竹流さんはあんなもんですが(ぉ
・この日記はあくまでもギャグです(←重要)





〜番外編〜

 もぐもぐもぐ・・・

 うん、このおまんじゅう美味しい♪
 おねーちゃんに盗られる前に全部たべちゃお

「あら? 美味しそうなお饅頭ね」

 Σ( ̄□ ̄;)!!
 雪希菜おねーちゃん、何の前触れも無く発生。

「お・・・おねーちゃんっ!?」

「そんなに驚かなくてもいいじゃない、失礼ね」

 驚くなって言われても、おねーちゃんの事考えていていきなり現れたんだから
驚かないほうが無理だと思う。

「それより、一つ頂戴」

 き・・・来た・・・最も恐れていた事態が・・・
 でも、私には練りに練った対抗策がある。

「このお饅頭、竹流おにーちゃんの手作りだよ?」

 ふっふっふ・・・おにーちゃんの料理が壊滅的という情報は入手済み。
 激しい拒絶反応を起こしていたおねーちゃんの姿は記憶に新しいw
 これでおねーちゃんもお饅頭に手は出さないはず。

「あの人にこんな立派なお饅頭がつくれるわけないじゃない」

 とあっさり断言してお饅頭を食べちゃった(涙)

「あ、これ美味しいね。また今度食べさせてね」

 結局今回もおねーちゃんに勝つことはできませんでした、まる(涙)


 駆那日記 〜復讐の駆那編〜


今日はサイヴァリアおにーちゃんの試練のお手伝い。
鏡の森でサイヴァリアおにーちゃんがボスドッペルを狩る間、
私と竹流おにーちゃん、船穂おねーちゃん、そして亜耶おねーちゃんとで雑魚ドッペルを倒すの。

「・・・・・・ふふふふふふふふふ」

「・・・何怪しい雰囲気を醸し出してるのよ・・・」

船穂おねーちゃんが呆れたような視線で私を見るけど、そんなことは些細なこと。
この前おねーちゃんに食べられちゃったお饅頭の恨み。
本物のおねーちゃん相手だと絶対に勝てないけど、ドッペル船穂なら叩きのめせる。
間接的にふくしゅーができるし、お手伝いもできる、まさに一石二鳥な計画。

「はぁ・・・どうせまたロクでもないこと考えてるんでしょ」

うるさい。
一言一言にビクッとしてた昔と違い、順調すぎる二次成長を遂げている私には雑音にしかきこえない。

そんな私たちをほほえましそうに見ている竹流おにーちゃんと亜耶おねーちゃん。
サイヴァリアおにーちゃんは一足先に塔で必要な用事をすませに行っているからここには居ない。

念入りに愛用のロングボウの準備をしているとサイヴァリアおにーちゃんから連絡が。
皆で鏡の森に向かう時間になったようだ。


鏡の森には殆どきたことがなく、おとなしくみんなの後をついていく。
しばらくすると、ドッペルゲンガーがついに現れた。
みんなの姿をしているが、私は船穂おねーちゃんの姿をしたドッペルだけを集中的に狙い撃つ。
的が良いのか、面白いように矢がドッペル船穂に吸い込まれていく。

「〜〜♪」

昔ならおにーちゃんたちの後ろに隠れながらおそるおそる矢を放っていたけど、
今は鼻歌歌いながらFAだってとれちゃう。

「サイヴァリアさんのボスドッペルはとらないようにね」

おにーちゃんの注意が飛ぶ。
建前上の目的はお手伝いなのは忘れていない。
確実に雑魚ドッペル船穂だけを撃ち抜いていく。
おにーちゃんたちも、昔の私とは違い、成長を認めてくれているのか、
過保護な手助けはしてくれない。
喜びが3重になった。

「っっっ!」

ドッペルの剣が私のわき腹を浅く薙ぐ。

「ほらっ、油断しないのっ!」

船穂おねーちゃんが大声で叱責しながらヒールをかけてくれる。

あぶない。
普段の狩りと違い、一人じゃないことと色んな喜びで油断してしまったようだ。
反省し、もっと慎重にドッペル船穂をしとめることに集中しよう。

サイヴァリアおにーちゃんがボスドッペルを探している間
竹流おにーちゃん、船穂おねーちゃんは見事なコンビネーションでドッペルを打ち倒し、
亜耶おねーちゃんは微笑みながら淡々と、でも確実に敵をしとめていく。

負けていられない、絶対に追いつきたい。
そんな気持ちで次から次へとわいてくるドッペルに立ち向かう。

「出たっ!!」

竹流おにーちゃんの掛け声でサイヴァリアおにーちゃんがボスに向かう。
ボスが出たからなのか、雑魚が急におとなしくなり、私たちはヒールをかけながら
サイヴァリアおにーちゃんを見守る。
そして、ついにボスドッペルを倒し、無事試練は終了した。


アジトに戻り、私たちは一仕事後ののんびりとした雑談の時間にはいる。

「〜〜♪」

私はみんなの話を聞きながら、楽しかった時間を思い出している。

「やけにうれしそうね」

船穂おねーちゃんが私をみてそんなことを言う。

「うん、なんかやっとみんなに貢献できた実感がすこしだけどわいてきて嬉しいの」

「そう」

そんな私を皆が優しくみつめている。

昔は試練の足手まといになるからおとなしくアジトでお留守番していた。
今日試練が始まる前、私もお手伝いできるかという質問に対する
竹流おにーちゃんの「もう即戦力^^」という言葉、半信半疑だったけど、
今日のお手伝いで少し自信が持てるようになった。

私の目の前に浮かぶのは、私が倒した、何体ものドッペル船穂の横たわる姿。
どさくさ紛れに蹴飛ばしたり踏んづけたりして、かなり気分が良かったのは私だけの秘密。

そして・・・

「私も今日の手伝いはとても楽しかったわ〜♪」

森の中でご機嫌な船穂おねーちゃんの後ろに横たわる、大漁の私の姿のドッペルの死体の山は
嬉しい一日の思い出におけるほろ苦い記憶として残る事だろう・・・まる(涙)



あとがき

日記シリーズ第三弾。
今回はサイヴァリアさんの45試練のお手伝いのリプレイを元に構成してみました。
姐さんのタイトル発言、ファルクさんのお饅頭の復讐をするな(って感じの)という言葉、
そしてサイヴァリアさんの試練でドッペル。
この3つが急激に頭の中で集まってできあがりました。
微妙に駆那の成長物語になってるのは完全な予定外です、ええ(滅)