グルのテレポ脇で、トワさんとエルフが話をしていた。
「ただいまです」
「おかえり。ファルク、どこ行ってきたの?」
「ケントの北西の橋を渡った森」
「エルフの森に行ったのか?」
♂エルフが声を上げる。
「始めまして。ファルクです」
「Venusです。逝っちゃった?」
「いえ、電撃2発受けたけど、逃げられました」
「ふむ、ファルク君くらいだと、2発も受けたら即死だけど、ねぇ」
Venusさんが不思議そうにする。
「まぁ、いいわ。BB荒地でクラハンにしよう(^^」
「BK荒地いくの?じゃ、装備換えなくちゃ」
「だめよ。クラハンなんだから(^^」
「あぅぅ、矢を取ってきます・・」
Venusさんが出かけていくと、トワさんが振り向く。
「ファルク、BB荒地行ったこと、あったっけ?」
「約束だから行ったことないです。」
「そっか。カオス神殿、ブックマークさせてあげるね」
トワさんが笑う。
Venusさんが戻ってくる。犬を引いている。
「あー、ずるい」
「いいじゃない、エルフで行くんだから」
「トワも取ってこよっと。ファルクはPOT補給して待ってて」
「え?ファルク君、犬なし?」
「騎士は単騎特攻が基本よ(^^」
道具屋に向かおうとする私に、Venusさんが声をかける。
「BB荒地にはグールが出るから、シアンPも買っておいてね」
店から戻ると、トワさんが帰っていた。
「他にだれかいないかな」
「ファインダー先輩が別キャラでいました」
「ファルク、連絡してみて」
>「ファインダー先輩、トワさんがBB荒地でクラハンするって」
>「了解、どのへん?」
>「カオス神殿ですって」
>「わかった」
「じゃ、しゅっぱーつ」
トワさんを中心にグルの門をくぐる。
わずかな距離をいくと、荒れ果てた平地に出た。
スケルトン、スケルトンアーチャー(骨弓)、スパルトイ、グール、ゾンビ
弓と魔法と犬で蹴散らしながら、北上する。
荒地の北に巨大な骨がドーム型に突き出ている。
「ここがカオス神殿ね。この北あたりにバグベアー(BB)が出るの。」
「ファルク君なら、ここより南なら、いい狩場になると思うよ」
二人にいろいろ教わりながら、犬と一緒に突進する。
と、Wizが声をかけてきた。
「よ、待ってた」
「あー、クラハンなのにー」
「だって、Wiz、育てたいんだものw」
「ま、いいわ(^^」
ゾンビの大群が向かってくる。
弓と魔法が手一杯になる。
そこにBBが襲ってきた。
身体が反応する。
私のRKSがBBにヒット。
真っ赤に輝きながら、どうにか撃破。
「ファルク、やったね(^^」
「POTゼロです」
「じゃ、帰還しよ」
「あい」

***

カオス神殿からグルに戻る道々、トワさんがファインダー先輩と話す。
「この頃、クランの新人、取ってないね」
「クラハン、少ないかな」
「これから、新人募集にいこうか?」
「これから?TI?」
「うん」
「じゃ、ファインダーに戻らなきゃ」
「なんでさ」
「クランの仕事だから(^^」
グルの街を突っ切り、船着場に向かう。
ちょうど出航するところ。
乗船して話していると、いきなりファインダー先輩が消えた。
「あれ?」
@「落ちたー」
@「戻れる?」
@「船、出ちゃったよ」
@「じゃ、テレポで来るのよ」
@「えー、高いよ」
@「TIで出迎えて(^^」
船でVenusさんにいろいろ話を聞く。
エルフなのに、ずいぶん詳しい。
新入隊でも、新人ではない。
TIの港でファインダーさんと落ち合って、テレポの脇に立つ。
が、みんな恥ずかしがって声が出ない。
ひとり、Venusさんは次々女性キャラに声をかけていく。
「あれ、勧誘?」
「ナンパだろ(笑)」
「慣れたもんだ」
「リアルの体験、かな(^^」
初対面の女性Wizと談笑するVenusさんの後ろで、ファインダー先輩とおしゃべり。
「リアルの体験と、ちがうよー(^^」
周囲にも笑いが広がる。
辺りが暗くなった頃、トワさんが1人の女性エルフと話し始めた。
自分は3rdだし、1stのプリに荷物を届ける途中だが、会えないでいるそうだ。
「じゃ、荷物を届けたら、自由なんだ」
「でも、3rdだから、あんまり来れないよ」
「うちは自由だし、戦争とかしないから」
「そうね、向こうのプリには迷惑かからないもんね」
入隊
「よろしくー」
「こちらこそー」
ほっとして、ファインダー先輩に話しかける。
「先輩、いつかさ」
「うん」
「龍、見にいきたいね」
「いつになるかなー」
「ずっと先だよね」
「タートルドラゴンでは^^;」
「カメじゃやだよ、Venusさんw」
トワさんが会話に混ざる。
「ファルク、龍を倒すのって、大変だよ」
「見るだけでいいんですw」
トワさんの顔つきが変わるのに、私は気がつかなかった。


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